Vol.5 Cadillac PLACE 那須を愛するイタリアン Vol.5 Cadillac PLACE 那須を愛するイタリアン

February 16, 2018

高原にたたずむ美味なる隠れ家へ。

Vol.5 那須を愛するイタリアン|Cucina Hasegawa

Text by

Taki Masashi

カントリーサイドの、あなたかきイタリア料理

那須は、軽井沢とともに日本で双璧をなす人気高原リゾート。軽井沢に浅間山があるように、那須にも茶臼岳があり、いずれの火山も周辺に多くの温泉を湧出。そして軽井沢に鬼押ハイウェイがあるように、那須には旧ボルケーノハイウェイがある。そして那須は雄大さ、スケール感で軽井沢にやや勝っている。午前中の空いたボルケーノハイウェイを堪能し、空腹感を追い風にイタリアンの名店へとドライブを楽しんだ。

そのイタリア料理店への道は、田んぼが広がるゆるやかな斜面を貫いており、思わぬカントリーサイド ドライブも満喫。『クチーナ ハセガワ』は2001年にオープンした一軒家レストランだ。16年の歳月が、家を景色と同化させ、今や一軒家というより、隠れ家としたほうがピッタリなたたずまい。テーブルは4卓のみ。フロアは、ゆったりとしていて眺めも良く、テーブルにつき椅子に座っただけで心地良い。

オーナーシェフの長谷川和也さん、パンとドルチェ担当の律子さんご夫妻だけで切り盛りしている店だから、4卓のみなのだ。ガストロノミーと声高に唱えることなく、長谷川さんは那須の食材、野菜を深く愛している。食材ばかりではなく、生産者とも価値観をしっかり共有しているからだろう。ごく普通に出てくるランチコースの前菜盛り合わせサラダ(写真下、二人前)からして、それぞれの味が強く濃く、鮮やか。野菜ついでに言えば、長谷川シェフは季節のパスタにも熱心で、春、2月から徐々に出始めるフキノトウのカルボナーラはとりわけ人気が高い。そして4月にほんの数日だけメニューに載る土筆のカルボナーラ、5月の山菜のパスタ、9月15日前後のみの舞茸のパスタも絶品。10月中旬の取材時にあった南会津産シシタケ(香茸)のスパゲティーは、立ち上がる茸の香りも味も濃厚で、やや陶酔気味になったほどだ。

さらに陶酔は続き、天谷さんのモッツァレラ、トマトソースのスパゲティ(写真 左下)には、澄み切った官能がある。日差しを閉じ込めたようなトマトの甘み、酸味と、純白ながら濃厚なモッツァレラが化学反応し、口のなか官能に向かって行進を始める。アラカルトでオーダーした、阿波尾長鶏と無農薬有機野菜のグリル(写真 右下)は、素材に応じた火加減がパーフェクト。近所の成澤菜園で生産されたという野菜は、どれもキャラが濃く、グリルで甘みが存分に引き出されていた。ちなみに前述、モッツァレラの段で登場する〝天谷さん〟とは、手作業でのチーズづくりにこだわる、あまたにチーズ工房のことで、こちらも那須の名店だ。

フロアには薪ストーブが据えられていて、10月から火が入る。壁のエアコンは小ぶりだが、夏の猛暑に稼働するのは年に数回だからそれで事足りる。清涼の地、なのだ。白木のYチェアも、タモ材のテーブルも、長谷川さんが自ら敷いたというフロアの大谷石も、オープン以来変わっていない。フロアの片隅にはターンテーブルとオーディオも配され、何枚かのジャズ名盤の用意もある。いつ来ても、ここではくつろぎ、思わぬ長居をしてしまう。せっかく朝早く出てきたのだから、午後の上り渋滞に巻き込まれぬよう早く帰らなくては、と頭は思うのだが、腰がいっこうに上がらない。

私は心中ひそかに(そして言うまでもなく勝手に)ここを〝オレ的別荘〟としているのだが、裏切られたことがない。そしてとびきりのパスタをいただくたび、長谷川夫妻がよくリバプールで出会ってくれたものだと感謝したくなる。というのも、リバプールに留学していた若き長谷川シェフは、同じく留学中の律子さんと、彼の地で知り合ったからだ。その後、友人を欧州中に訪ね歩き、イタリアのルッカで男達がごく普通に、楽しそうにキッチンに立つのを見て、料理に開眼。やがてはふたりでできる店を、という夢を『クチーナ ハセガワ』に結実させた。だから、イタリアンなのだ。
東京都心から180km足らずの高原に、こんな隠れ家がある。愛ある料理と温もりの空間は、なにものにも代え難く180kmは遠くない。上質なCADILLAC XT5 CROSSOVERでのドライブでなら、さらに近くなることだろう。

  • Cucina Hasegawa(クチーナ ハセガワ)

    栃木県那須郡那須町高久3368-157
    tel.0287-78-0333
    11:30~14:00(L.O.) ディナーは前日までに要予約
    水曜、木曜、1月 定休
    ランチ 2,160円~、ディナー 7,020円~

  • CADILLAC XT5 CROSSOVER

    3.6ℓV6 DOHCエンジンを搭載。
    全長×全幅×全高:4,825×1,915×1,700㎜。
    CADILLAC XT5 CROSSOVER Luxury ¥6,685,200(税込み)
    CADILLAC XT5 CROSSOVER Platinum ¥7,549,200(税込み)

今回ご紹介した『クチーナ ハセガワ』、最寄りのキャデラック正規ディーラーは『キャデラック葛西』。『クチーナ ハセガワ』までは、首都高速、東北自動車道経由で約190km、所要時間は2時間30分です。

キャデラック葛西(ショールーム)

東京都江戸川区南葛西1-14-7
tel.03-5878-7500
10:00~19:00 火曜定休

※「Cadillac PLACE」に掲載されている記事は、取材当時の内容です。お客様がご覧いただいた時点と情報が異なる場合がございますので、あらかじめご了承ください。

 
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