Vol.7 Cadillac PLACE 美味の交差点へ Vol.7 Cadillac PLACE 美味の交差点へ

February 16, 2018

山あいの小京都にてとびきりの飛騨牛を。

Vol.7 とびきりの飛騨牛を|Restaurant Le Midi

Text by

Taki Masashi

ジビエも魚も集うフレンチのテーブルへ

世界最大の閲覧数を誇る旅行口コミサイト、 TripAdvisor(トリップアドバイザー)が発表した「トラベラーズチョイス 日本のベストレストラン2016」において、第4位に輝いた店が飛騨高山にあるという。店の名は『レストラン ル・ミディ』。トップ3は神戸鉄板焼 白秋(東京都渋谷区)、 タパス モラキュラーバー (東京都中央区)、 はふう 本店(京都市中京区)という布陣で、トップ10を見ても、東京、京都、大阪の店ばかり。岐阜県高山市の『ル・ミディ』は異彩を放っている。口コミには「飛騨牛が美味しいフレンドリーで居心地のいいレストラン」とある。これは訪ねてみなければ……。

高山に至る東海北陸自動車道は山の中をトンネルでひたすら貫く自動車道だ。島崎藤村も葛城ユキも、木曽は山の中と訴えたが、東海北陸自動車道もまた山の中である。飛騨高山に着けば、そこはとても標高600m弱とは思えないほど、山々に囲まれている。『ル・ミディ』は、そんな高山市街の中心部、広小路通り(さんまち通り)と本町通りが交差する筏橋西交差点に面していた。どちらかというと静かな佇まいの多い高山市街にあって、看板や装飾が念入りなその外観は、やはり異彩を放っていた。

扉を開ければそこはビストロ風のつくりで、なるほど居心地が良さそうだ。ちょっと元アイドル風のビジュアルで現れたのがオーナーシェフの田上克憲さんだった。田上さんは高山で生まれ育ち、神戸の『ジャン ムーラン』(美木剛シェフの伝説の店だ)を皮切りに関西で研鑽を重ね、24歳にして渡仏。3年の滞仏修業を経て、2001年に『ル・ミディ』をオープンさせたという。田上さんの趣味は釣りで、その釣果は壁面を埋めるトラウトの見事な剥製からもうかがえる。近くの川や湖、そして約100kmほど北上すれば広がっている日本海が主たる漁場で、その日の前菜、カルパッチョとなった鱈も田上さんが自ら沖釣りで揚げたもの。時には稚内まで遠征して、食材を調達するというから、それはもはや趣味ではなさそうだ。しかしなんといってもこの店の主役は飛騨牛で、大層上等な肉を、その上等さからすればリーズナブルに味わえる。その日、オーダーさせていただいたのは飛騨牛とびステーキ。A-5等級の極上ものが〝とび〟なのだそうだ。メニューには200g 7,500円、「これ以上はありません」とある。

それは金の延べ棒ならぬ、サーロインA5の延べ棒だった。端から端まで、脂のサシも柔らかな肉質も変わること無く連続している。一気に食べられたのは半分まで。その先はため息をつき、背徳感にさいなまれつつ、ナイフを入れた。背徳の200gである。この200gは口での賞味というより、目耳鼻そして感触を手で味わう体験に近いものがある。鱈のカルパッチョ(写真下左)も、ムース仕立てのアオサのスープ(写真下右)も素晴らしかったが〝とび〟の前に出てきたのが不運だ。スープに添えられていたりんごの天麩羅など、アップルパイの風情があって驚いたのだが。『ル・ミディ』は飛騨牛、旬の魚の他、ジビエも得意とする。メニューを見れば〝飛騨清流の天然鮎のフルコース〟(7~10月限定 2名様より、お一人様10,000円)の傍らに、飛騨 熊(ウルス)のお料理 本日の部位と調理で(12~3月限定 4,200円)とあったりする。店はあらゆる旬の食材の交差点にもあるようだ。

高山という土地柄、観光客の来店は多いが、田上シェフは、観光客相手の料理は考えていないという。それでも年々外国人客が多くなり、今やフロアの半分以上が外国人客で占められることも珍しくはない。英語に堪能なギャルソンもいて、食材や味付け、食べ方の説明もちゃんと受けられる。そして、田上シェフの自由さが何より、日本のベストレストラン 第4位の理由ではないかと感じた。問題は格式や伝統ではなく、旬の食材をいかに美味しく楽しくテーブルに並べるか、と田上シェフは言い切る。「だからすぐそこで、ラーメン屋もやっているんです。冬はジビエを使って、一杯4,000円のラーメンとかも出してます。そこでしか食べられないラーメン、面白いでしょ?」

高山は、昭和45年以降の旧国鉄ディスカバージャパン キャンペーン等で山間の小京都として脚光を浴び、以来観光地として不動の地位を築いた。ユネスコ世界文化遺産であり、フォトジェニックな合掌造り集落で人気の白川郷ともクルマで50分ほどの距離にある。何しろ村民数1,600人ほどの白川村に、年間180万人の観光客が押し寄せ、その3割を訪日外国人が占めているのだ。そんなエリアの一角で観光客相手の料理は出さないレストランが、堂々日本のベストレストラン第4位に選ばれた。そう考えるとちょっとうれしくて、なんだかジーンとしてしまう。

名古屋から高山に至る東海北陸自動車道は、山の中をトンネルでひたすら貫いていた。その日はトンネルを出るたび、冷たいみぞれが降っていたり、薄日が差したり、雲の中に入ったごとく霧に覆われたりと、目まぐるしく天気が変わる。そんななかCADILLAC CT6のキャビンは快適であり続けた。AWDであるゆえの安心感は絶大で、それでいてステアリングから路面状態が的確に伝わって来るのも疲労度軽減に一役かっている。そして、完璧な空調による快適も好印象だった。CT6の真価を問うなら、ロングドライブこそおススメである。

  • CADILLAC CT6

    キャデラックの伝統を継承し、
    AWDフルサイズセダンという理想を実現させた
    世界をリードする、まったく新しいラグジュアリーカー。
    3.6ℓ V型6気筒DOHCエンジン
    全輪駆動 / 8AT / 8エアバッグ 搭載
    全長×全幅×全高:5,190×1,885×1,495㎜。
    ¥9,990,000(税込)

  • RESTAURANT LE MIDI
    (レストラン ル・ミディ)

    岐阜県高山市本町2-85 tel.0577-36-6386
    平日 11:30~15:00(L.O.14:30)
    18:00~21:30(L.O.21:00)
    土日祝日 11:30~15:30(L.O.15:00)
    17:00~21:30(L.O.21:00)
    木曜定休
    レストラン ル・ミディ
今回ご紹介した『ル・ミディ』、最寄りのキャデラック正規ディーラーは『キャデラック春日井』。
『ル・ミディ』までは、東海北陸自動車道経由で約160km、所要時間は2時間10分です。

キャデラック春日井(ショールーム)

愛知県春日井市東野町10-15-10
tel.0568-56-0044
10:00~19:00 水曜定休